管理職

 管理職については残業代を支払っていない会社がありますが,このような会社は,残業代請求の格好のターゲットとなっています。管理監督者であれば,時間外割増賃金,休日割増賃金を支払う必要がないことから,管理職については残業代を支払わない扱いにしているものと思われますが,管理監督者≠管理職ですので,管理職であれば直ちに管理監督者として残業代を支払わなくてもいいことにはなりません。
 また,会社経営者からは,管理職が部下を管理できなくて困っている,肝心なことは会社経営者である自分が全て対応しなければならない状態だが何とかならないか,といった相談も数多く寄せられています。勤続年数が長いとか,年齢が上であるとか,営業成績がいいとか,与えられた仕事をまじめにこなすことができるといったことは,管理職としてプラスの材料ではありますが,それだけでは不十分な場合があり,本当に管理職に向いているかをよく吟味してから管理職に据える必要があります。 管理職としての適性が低い人物を管理職に据えると,部下を管理できずに周りが迷惑を被るだけでなく,本人にも不満が蓄積し,退職してしまったり,残業代請求を受けることになったりしやすくなってしまいます。
 弁護士法人四谷麹町法律事務所(東京)は,管理職からの残業代請求の対応,部下を管理する能力の高い管理職を育成するためのコンサルティングを数多く行ってきました。会社経営者を悩ます管理職からの残業代請求の対応,管理職育成のコンサルティングは,弁護士法人四谷麹町法律事務所(東京)にご相談下さい。

弁護士法人四谷麹町法律事務所
代表弁護士 藤田 進太郎

部下を管理できない管理職には,どのように対処すればいいですか。

 まずは,自分で仕事をこなす能力と,部下を管理する能力は,別の能力であることをよく理解した上で,人員の配置を行うことが重要です。  自分で仕事をこなす能力が高い社員であっても,部下を管理する能力は低いということは,珍しく… 続きを読む


部下を管理できない管理職を管理職から外すことはできますか。

 人事権の行使としての降格処分は,就業規則等の根拠規定がなくても会社の裁量的判断により行うことができるのが原則です。  ただし,その裁量も無限定のものではなく,相当な理由がないのに労働者に大きな不利益を課したような場合に… 続きを読む


部下を管理できない管理職を解雇することはできますか。

 新卒採用されて管理職に昇格した社員や,地位を特定しないで中途採用された社員については,部下を管理する能力に欠けていたとしても,平社員として最低限の勤務をする能力がない場合でない限り,解雇することはできません。  初めか… 続きを読む


管理職が部下を管理できない原因が部下にある場合はどうすればいいでしょうか。

 部下に問題があるために上司が部下を管理できていない場合は,上司に任せきりにせず,組織として対応することが何よりも重要です。  問題行動が多い部下がいることを役員等が知りながら,本腰で対策を練らずにそのまま放置した結果,… 続きを読む


管理職にも残業代(割増賃金)を支払う必要がありますか。

 管理職も労基法上の労働者ですから,原則として労基法37条の適用があり,週40時間,1日8時間を超えて労働させた場合,法定休日に労働させた場合,深夜に労働させた場合は,時間外労働時間,休日労働,深夜労働に応じた残業代(割… 続きを読む


管理職に残業代(時間外・休日割増賃金)を支払う必要があるかどうかの判断が難しい理由を教えて下さい。

 労基法も労基法施行規則も,労基法41条2号にいう「監督若しくは管理の地位にある者」(管理監督者)の具体的内容について明確に定めていません。また,管理監督者性の具体的判断基準について判断した最高裁判例も存在しません。この… 続きを読む


行政解釈は管理監督者をどのように考えていますか。

 行政解釈は,労基法41条2号にいう「監督若しくは管理の地位にある者」(管理監督者)を「一般的には,部長,工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者」とした上で,管理監督者に当たるかどうかは… 続きを読む


行政解釈は管理職と管理監督者の関係をどのように考えていますか。

 行政解釈は,「法に規定する労働時間,休憩,休日等の労働条件は,最低基準を定めたものであるから,この規制の枠を超えて労働させる場合には,法所定の割増賃金を支払うべきことは,すべての労働者に共通する基本原則」であるとした上… 続きを読む


行政解釈は管理監督者について労基法で定める労働時間,休憩,休日等に関する規制の適用を除外する趣旨をどのように考えていますか。

 行政解釈は,「これらの職制上の役付者のうち,労働時間,休憩,休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない,重要な職務と責任を有し,現実の勤務態様も,労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限… 続きを読む


行政解釈は資格や職位の名称と管理監督者の範囲についてどのように考えていますか。

 行政解釈は「一般に,企業においては職務の内容と権限等に応じた地位(以下「職位」という。)と,経験,能力等に基づく格付(以下「資格」という。)とによって人事管理が行われている場合があるが,管理監督者の範囲を決めるに当たっ… 続きを読む


行政解釈は管理監督者の範囲と賃金等の待遇面との関係についてどのように考えていますか。

 行政解釈は「管理監督者であるかの判定に当たっては,上記のほか,賃金等の待遇面についても無視し得ないものであること。この場合,定期給与である基本給,役付手当等において,その地位にふさわしい待遇がなされているか否か,ボーナ… 続きを読む


行政解釈は,店舗の店長等が管理監督者に該当するか否かをどのように判断するものとしていますか。

 行政解釈は,「店舗の店長等が管理監督者に該当するか否かについては,昭和22年9月13日付け発基第17号,昭和63年3月14日付け基発第150号に基づき,労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者で… 続きを読む


平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は,「職務内容,責任と権限」についての判断要素に関し,どのように述べていますか。

 平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は,「職務内容,責任と権限」についての判断要素に関し,以下のように述べています。  店舗に所属する… 続きを読む


平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は,「勤務態様」についての判断要素に関し,どのように述べていますか。

 平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は,「勤務態様」についての判断要素に関し,以下のように述べています。  管理監督者は「現実の勤務態… 続きを読む


平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は,「賃金等の待遇」についての判断要素に関し,どのように述べていますか。

 平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は,「賃金等の待遇」についての判断要素に関し,以下のように述べています。  管理監督者の判断に当た… 続きを読む


平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』を参考にする際の留意点を教えて下さい。

 平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業,飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は,店舗の店長等の管理監督者性を否定する要素について整理しているものに過ぎず,同通達の否定要素がな… 続きを読む


訴訟における管理監督者に該当するかどうかの一般的な判断基準はどのようなものですか。

 管理監督者は,一般に,「労働条件の決定その他労務管理について,経営者と一体的な立場にある者」をいうとされ,管理監督者であるかどうかは,  ① 職務の内容,権限及び責任の程度  ② 実際の勤務態様における労働時間の裁量の… 続きを読む


従来の一般的な判断基準とは異なる判断基準を用いて管理監督者該当性を判断する見解にはどのようなものがありますか。

 『労働法 第十版』(菅野和夫著)340頁は,「近年の裁判例をみると,管理監督者の定義に関する上記の行政解釈のうち,『経営者と一体の立場にある者』,『事業主の経営に関する決定に参画し』については,これを企業全体の運営への… 続きを読む


個別労働契約において管理職は管理監督者として扱い残業代(割増賃金)を支給しない旨規定し労働者に署名押印させるなどしてその同意を得ていた場合であっても,管理職に残業代(割増賃金)を支払う必要がありますか。

 労基法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は無効となり,無効となった部分については労基法で定める基準が適用されますので(労基法13条),個別労働契約において管理職は管理監督者として扱い残業代(割増賃金)を支給… 続きを読む


就業規則において管理職は管理監督者として扱い残業代(割増賃金)を支給しない旨規定し周知させた場合であっても,管理職に残業代(割増賃金)を支払う必要がありますか。

 就業規則が労基法に反する場合には,当該反する部分については,労働条件になりませんので(労契法13条),就業規則において管理職は管理監督者として扱い残業代(割増賃金)を支給しない旨規定し周知させた場合であっても,管理監督… 続きを読む


管理職からの残業代(時間外・休日割増賃金)請求を予防する方法を教えて下さい。

 管理職からの残業代(時間外・休日割増賃金)請求を予防する方法としては,  ① 管理監督者とする管理職の範囲を狭く捉えて上級管理職に限定し  ② 大部分の管理職は最初から管理監督者としては取り扱わずに残業代(時間外・休日… 続きを読む


管理職にも残業代(時間外・休日割増賃金)支払う場合の賃金原資は,どこから調達すればよろしいでしょうか。

 管理職にも残業代(時間外・休日割増賃金)支払う場合の賃金原資は,基本給や諸手当,場合によっては賞与を抑制することによって調達することができます。  適正な対価が残業代込みで月額35万円の管理職については,基本給25万円… 続きを読む


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